上顎拡大の進化:従来のURAからインビザラインIPEへ
上あごを広げる「拡大治療(パラタルエキスパンション)」は、歯が正しく並ぶスペースを作り、噛み合わせや呼吸の改善にも役立つ大切な治療です。成長期に行うことで、将来の歯並びの乱れや顎のアンバランスを防ぐことができます。
これまで主に使われてきた 拡大床(URA) は、金属のワイヤーやネジを使う装置でした。効果はありますが、装着感が重く、食事や会話がしづらいことがありました。また、多くの場合は夜間のみ装着するため、効果が安定しにくいという課題もありました。
2025年に登場した インビザライン・パラタルエキスパンダー(IPE) は、こうした問題を大きく改善した新しい装置です。
金属を使わず、透明で滑らかな素材を採用し、歯列にぴったりフィット。デジタル技術により、やさしく自然に顎の成長を促します。ネジや金属部品を使わず、見た目も自然で快適です。
IPEは3Dスキャンデータをもとに一人ひとりに合わせて作製され、装着しやすく衛生的。お子さまも抵抗なく使えるため、より短期間で安定した結果が得られます。
URAとIPEの比較
特徴 | 従来のURA | インビザラインIPE |
---|---|---|
デザイン | 金属ワイヤーとネジ | 透明で滑らかなアライナー型 |
装着感 | bulkyで違和感がある | 軽くて快適 |
装着時間 | 夜間のみ | 終日装着でやさしく拡大 |
清潔さ | お手入れが難しい | 清掃が簡単で衛生的 |
見た目 | 金属が目立つ | ほぼ透明で目立たない |
調整方法 | 手動でネジを回す | デジタル制御 |
精度 | 手作業で製作 | 3Dデジタル設計 |
子どもの矯正の新しい時代へ
IPEの登場により、上顎拡大治療は「痛い・大変」から「やさしく・自然」へと進化しました。
成長期の顎の発達をサポートし、より健康的でバランスの取れた笑顔を育てます。
URAからIPEへの進化は、単なる装置の違いではなく、子どもたちの快適さと成長を第一に考える新しい矯正のあり方を象徴しています。.